重要事項説明書に記載されている物件情報には、各種の法的制限の有無も記されています。そのまま住み続ける時は、あまり問題はありませんが、建て替えや増改築を考えている場合は、内容に注意しましょう。現行の建築基準法の条件を満たしていない古い住宅(既存不適格建物)では、大幅な制限を受けることがあります。

法的制限の主なポイントとしては、以下のようなものがあります。

○都市計画区域/市街化区域と市街化調整区域があります。このうち市街化調整区域は、原則として市街化が抑制されるエリア。したがって、ガスや上下水道などの公共設備の整備も期待できません。ただし、行政の認可のもと、大規模な宅地開発が行われる場合もあるので、一概には言えません。

○用途地域/市街化区域では、十二の用途地域ごとに建てられる建物の種類や高さ、規模に制限があります。店舗や事業所兼用の住宅を考える際など、注意が必要です。

○建ぺい率・容積率・高さ制限など/用途地域のそれぞれに、建ぺい率・容積率の指定があります。購入する予定の建物が、建ぺい率や容積率の限度いっぱいだと、増築は難しくなります。その他、高さ制限や前面道路による斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、日照権を守るための日影規制なども、増改築のハードルとなる場合があります。事前に確かめておきましょう。

○敷地と道路/建築基準法では、建築物の敷地は幅4m以上の道路に2m以上接することと定められています。すでに建っている建物については、この条件を満たしていなくても問題はありません。しかし、将来増改築を行う場合は、規定に応じて、道路との境界線まで、敷地を後退(セットバック)させる必要があります。

○都市計画などによる制限/地域再開発や道路建設の計画によって、立ち退きを迫られることはないか、眺望が妨げられないかなどを確かめる必要があります。

○抵当権・賃借権など/所有権以外の権利状態は、すべて白紙状態で引き渡すことが基本です。抵当権があると判明した場合は、引き渡しまでの抹消を確認しておきましょう。また、仮登記や予告登記付きの物件、賃借権が設定されている物件は、法的に難しい問題をはらんでいる可能性があります。