以前にもご紹介した通り、売買スケジュールのズレはしばしば資金の問題につながります。たとえば、売却が遅れた結果、次の家を買うための決済資金が先に必要になる、というような場合です。

こうした短期の資金ショートを手当てするものとして、つなぎ融資があります。これは、通常の住宅ローンと違い、現在の住まいが売却できるまでの間、一定条件で資金を融資するもの。融資期間は六カ月から一年間という場合が多く、売却が完了した時点で一括返済するのが普通です。

売買のタイミングのズレから生まれた資金ロスのほか、中間金や残金決済などのつなぎにも、この融資は重宝です。金融機関でも取り扱っていますが、仲介会社の紹介による方が手続きも早く確実でしょう。仲介会社を選ぶ時は、つなぎ融資が充実しているかどうかも確かめておきたいものです。

■解約の連絡はなるべく早く

つなぎ融資やスケジュールの調整を試みても、なお思いがけない事情が重なるようなら、買い替え計画を断念することも選択肢のひとつです。

一般的に、契約の解除は手付金の処分によって行われます。買い手の事情による解約なら支払済み手付金の放棄(手付流し)で、売り手側からの解約は、手付金を返した上で、同額を相手側に支払う(手付倍返し)ことで成立します。

注意したいのは、この方法で解約できるのが、相手側が契約の履行(たとえば、登記準備や引渡しの用意など)に着手するまでであること。それ以後の解約については、手付金相当額に加えて、違約金の支払いなどを求められる可能性があります。

もし、解約を決めたのであれば、できるだけ早く仲介会社と連絡をとり、実際の手続きに取りかかる必要があります。物件価格の一~二割という手付金を失うのは確かに痛手ですが、最小限の損失にとどめるためにも、すみやかな決心を心がけたいものです。