マイホームの売買契約書といえば、数百万、数千万円単位の契約に関係する書面。それだけに、文面をきちんと読み込み、納得してから署名押印したいものです。

宅建業法では定められた不動産売買契約の内容は、大きく三つあります。まず、取引すべき当事者と不動産の内容についての確認。全体のいわば「表紙」に当たります。次からが「本論」になり、代金の支払いと物件の引き渡しに関する取り決めを定める項目、最後に契約を実行するための細々した取り決めや契約が履行されない時の扱いと続きます。

どの項目も大切なのですが、特に注意したいのは、「表紙」にあたる部分と、本論の前半、代金の支払いと物件の引き渡しを定めた項目です。というのも、不動産売買契約書とは、「物件の完全な引き渡し」と「公正な代金の支払い」について双方が交わした約束だからです。

「物件の完全な引き渡し」とは、契約書に記載されている物件が、契約書通りの内容で引き渡されることを意味します。取引予定の土地・建物は契約書通りか。面積は間違いないか。私道負担や隣地との境界は明白か。建物の種類や付帯設備は大丈夫か。また、抵当権や賃借権などの有無も記されていなければなりません。当然ですが、これらの権利は引き渡しまでに抹消されることが原則です。

一方、「公正な支払い」について定めた項目は、「どれだけの金額を払うのか(売買代金)」「いつ払うのか(支払期日)」「どのように払うのか(一括か分割かなど)」「支払いと引き渡し・登記手続きの関係はどうなるか(支払い完了と同時に、物件引き渡し・登記手続きを行うのが普通)」など。双方できちんと取り決めた内容が、契約書に盛り込まれます。

もちろん、決めた内容は守らなければなりません。契約を破った場合は、契約破棄や違約金の支払い、損害賠償の請求が待っています。契約書とは、それほど重い文書であることを、今一度肝に銘じたいものです。